【2024年最新】おすすめの電子ペーパー端末をマニアが徹底比較する
ヤゴコロ研究所に訪問いただきありがとうございます。東大生ブロガーの西片(@nskt_yagokoro)です
今回は電子ペーパー大好きな僕が、日本国内で販売されている電子ペーパー端末を徹底比較していきます
「そもそも電子ペーパーって何?」「液晶ディスプレイや有機ELと何が違うの?」という方は、以下の記事を先に読んでください
↓Android搭載の電子ペーパー「BOOX」でできることは以下の記事にまとめてあります
【最終更新:2022年5月26日 公開:2022年1月8日】
※2022年5月26日に国内発売された「HUAWEI MatePad Paper」について追記しました
主に4種類に大別される
2022年時点では、電子ペーパーを搭載したデバイスは以下の4種類に分けられます
- 電子書籍の閲覧に特化したもの
- 筆記目的で作られたもの
- 何にでも使えるAndroid搭載機種
- 特殊な用途に使われるもの
ひとつひとつ見ていきましょう
電子書籍に特化した機種
おそらく電子ペーパーと聞いて多くの人が真っ先に思い浮かべるのが「Kindle端末」だと思います
知らない人のために一応説明しておくと、「Kindle端末」というのはAmazonが運営する電子書籍ストア「Kindle」で買った本を読むことができる専用リーダーです(↑の画像参照)
専用リーダーなだけあって、読書を快適にする機能が満載なのがKindle端末の特徴といえます。たとえば「ページめくり機能」「暖色系のフロントライト」なんかが代表的です
Kindleのライバル的存在である「楽天Kobo」も専用リーダーを販売しており、こちらも電子ペーパーを搭載しています
余談ですが、楽天Koboほうがより汎用的なフォーマットで電子書籍を販売しているので、個人的にはKindleより好きです(↓関連記事)
筆記目的で作られた機種
電子ペーパーの採用先として「電子書籍リーダー」の次に使われているのが、筆記用のタブレット。いわゆる「電子ノート」ってやつです
使ってみたことのある方なら分かると思いますが、電子ペーパーは本物の紙さながらの見た目をしています(電子”ペーパー”って言うくらいですからね)
そのため、普通の紙と同じように文字を書いていても、けっこう違和感なく書けるという利点があります
あと筆記用の端末は、ペンを当てた際に滑りにくいように加工されている機種がほとんどなので、iPadのようにペーパーライクフィルムを別途購入する必要はありません
その他「専用のペンが付属する」「アプリを購入しなくても手書きができる」というのもGoodポイントです
Android搭載機種
知名度は低いかもしれませんが、Androidを搭載した電子ペーパー端末も存在します
「BOOX」や「Likebook」などの機種が代表的です
電子ペーパーと液晶・有機ELはまったく別物なので、普通のAndroidタブレットみたいにサクサク動くわけではないですが、Androidアプリがインストールできるっていうのはデカイと思います
kindleや楽天Koboの電子書籍はもちろんのこと、他のストアで買った電子書籍やニュースアプリ、Webサイトも閲覧可能です
汎用的な電子ペーパー端末が欲しいなら、Android搭載機種を選ぶようにしましょう
その他の電子ペーパー搭載機種
あとは特別枠として「電子ペーパー搭載のスマートウォッチ」「電子ペーパー搭載のスマホ」「電子ペーパー搭載のパソコン」「ボディに電子ペーパーを使用した自動車」などがありますが、一般にはあまり普及していません
- 電子ペーパー搭載の腕時計:スカーゲン「JORN HYBRID HR」、ソニー「FES Watch」など
- 電子ペーパー搭載のスマホ:ハイセンス「A5 Pro CC」など
- 電子ペーパー搭載のパソコン:レノボ「ThinkBook Plus」など
- 電子ペーパー搭載の自動車:BMW「BMW iX Flow」
電子書籍で使える電子ペーパーを比較!
電子書籍用に電子ペーパー端末を選ぶなら「kindle」か「kobo」の2択です
kindleシリーズの中では、とにかく安い「Kindle」と、普段使いに必要十分なスペックを備えている「Kindle Paperwhite」が特に人気です
楽天koboの中から選ぶなら、コスパの良い「kobo clara HD」や、比較的大画面の「kobo saga」あたりがいいんじゃないでしょうか
各公式サイトにスペック比較表が掲載されていたので、一部表記を変えて引用させていただきます。以下のポイントをチェックしておくと選びやすいかもしれません
チェック項目 | 概要 |
大きさ | 小さいと持ち運びやすい。 大きいと一覧性があがって読みやすい。 |
保存容量 | たくさん保存しておきたい人は32GBモデルを買うべき |
解像度 | 300ppi以上あれば鮮明。 マンがを読む場合には高解像度の機種を。 |
充電端子 | 持ち歩くならスマホと同じ充電器が使えると便利 |
Amazon Kindle現行機種のスペック比較
※表は横スクロール可能です
製品名 | Kindle | Kindle Paperwhite | Kindle Paperwhite シグニチャーエディション | Kindle Oasis | Kindle Paperwhite キッズモデル |
価格 | 8980円~ | 14980円~ | 19980円~ | 29980円~ | 16980円~ |
デバイスサイズ | 160 mm x 113 mm x 8.7 mm | 174 mm x 125 mm x 8.1 mm | 174 mm x 125 mm x 8.1 mm | 159 mm x 141 mm x 3.4-8.4 mm | 175.5 mm x 129.2 mm x 13.5 mm |
ディスプレイサイズ | 6インチ 反射抑制スクリーン | 6.8インチ 反射抑制スクリーン | 6.8インチ 反射抑制スクリーン | 7インチ 反射抑制スクリーン | 6.8インチ 反射抑制スクリーン |
容量 | 8GB (SDカード使用不可) | 8GB (SDカード使用不可) | 32GB (SDカード使用不可) | 8GB/32GB (SDカード使用不可) | 8GB (SDカード使用不可) |
解像度 | 167ppi | 300ppi | 300ppi | 300ppi | 300ppi |
フロントライト | LED 4個 | LED 17個 | LED 17個 | LED 25個 | LED 17個 |
数週間持続 バッテリー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ワイヤレス充電対応 | – | – | 〇 | – | – |
充電ケーブル | micro USB | USB-C | USB-C | micro USB | USB-C |
フラットベゼル | – | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
防水機能 | – | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
色調調節ライト | – | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
明るさ自動調整機能 | – | – | 〇 | 〇 | – |
人間工学的デザイン | – | – | – | 〇 | – |
自動画面回転機能 | – | – | – | 〇 | – |
ページ送りボタン | – | – | – | 〇 | – |
Kindle Unlimited オプション | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ブックカバー 表示機能 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
カラー | ブラック、ホワイト | ブラック | ブラック | グラファイト | Kindle本体: ブラック キッズカバー: ブラック、エメラルドフォレスト, ロボットドリーム |
接続 | wifi | wifi | wifi | wifi またはwifi + 無料4G | wifi |
kindle端末に関する詳細な解説は以下の記事を参考にしてください
楽天kobo端末のスペック比較表
※表は横スクロール可能です
機種名 | kobo elipse | kobo sage | kobo libra 2 | kobo clara HD | kobo nia |
税込価格 | 46,990円 ペンとカバー含む | 30,800円 | 23,980円 | 15,180円 | 10,978円 |
ディスプレイ | 10.3 インチの Carta E Ink HD タッチスクリーン | 8.0 インチの Carta flush E Ink HD 1200 タッチスクリーン | 7.0 インチの Carta E Ink HD 1200 タッチスクリーン | 6.0 インチの Carta E Ink HD タッチスクリーン | 6.0 インチの Carta E Ink HD タッチスクリーン |
解像度 | 1872 x 1404 (227 ppi) | 1920 x 1440 (300 ppi) | 1680 x 1264 (300 ppi) | 1448 x 1072 (300 ppi) | 1024 x 758 (212 ppi) |
---|---|---|---|---|---|
内蔵メモリ容量 (使用可能領域) | 約32GB テキストベース:約28,000点分 コミック:約 700 点分 | 約32GB テキストベース:約28,000点分 コミック:約 700 点分 | 約32GB テキストベース:約28,000点分 コミック:約 700 点分 | 約8GB テキストベース:約6,000点分 コミック:約 150 点分 | 約8GB テキストベース:約6,000点分 コミック:約 150 点分 |
ストレージ拡張 (SDカードの使用) | × | × | × | × | × |
バッテリー 持続時間の目安 | 数週間 | 数週間 | 数週間 | 数週間 | 数週間 |
ライト | ComfortLight (フロントライト内蔵) | ComfortLight PRO (フロントライト内蔵、 ナチュラルライト機能) | ComfortLight PRO (フロントライト内蔵、 ナチュラルライト機能) | ComfortLight PRO (フロントライト内蔵、 ナチュラルライト機能) | ComfortLight (フロントライト内蔵) |
サイズ | 227.5 x 193.0 x 7.6 mm | 181.4 x 160.5 x 7.6 mm | 161.6 x 144.6 x 9.0 mm | 157.0 x 111.0 x 8.3 mm | 159.3 x 112.4 x 9.2 mm |
重さ | 383 g | 240.8 g | 215 g | 166 g | 172 g |
ページめくり | 画面のタップ / スワイプ操作 | 画面のタップ / スワイプ操作 ページめくりボタン付き | 画面のタップ / スワイプ操作 ページめくりボタン付き | 画面のタップ / スワイプ操作 | 画面のタップ / スワイプ操作 |
防水 | – | IPX8 規格準拠 (水深 2 m / 最大 60 分耐久) | IPX8 規格準拠 (水深 2 m / 最大 60 分耐久) | – | – |
ペンの使用 | ○ | ○ | – | – | – |
カラー | ミッドナイトブルー | ブラック | ホワイト/ブラック | ブラック | ブラック |
kobo端末に関する詳細な解説は以下の記事を参考にしてください
手書きで使える電子ペーパーを比較!
手書き用の電子ペーパーとしては、富士通クライアントコンピューティングが展開するQUADERNO(クアデルノ)か、大手文房具メーカー・キングジムの「フリーノ」がオススメです
大画面で手書きしたいなら「QUADERNO」を、携帯性を重視するなら「フリーノ」を買うのがいいと思います
各機種の詳細な解説は別記事↓をお読みください
以下、スペックの比較表です(スマホでお読みの場合には横スクロールしてください)
製品名 | QUADERNO A4 (Gen.2) | QUADERNO A5 (Gen.2) | フリーノ |
画面サイズ | 13.3インチ(A4) | 10.3インチ(A5) | 6.8インチ |
解像度 | 1650×2200 ドット | 1404×1872ドット | 1,440×1,080(265dpi) |
内部ストレージ | 32GB ※システム領域含む | 32GB ※システム領域含む | 32GB ※システム領域含む |
外部ストレージ | 使用不可 | 使用不可 | microSD カード(最大容量2GB) microSDHC カード(最大容量32GB) |
PDFの書き込み | 可能 | 可能 | 可能 |
ファイル形式 | .pdf/.png/.note | ||
データ共有 | 専用アプリでスマホ、 パソコンと連携可 | 専用アプリでスマホ、 パソコンと連携可 | Email, Dropbox, Evernote (2021年6月のアプデ後) |
ペン | 充電不要 | 充電不要 | 充電不要 |
フロントライト | あり | あり | あり |
インターフェース | USB Type-C | USB Type-C | USB Type-C |
重さ | 約368g | 約261g | 約240g(デジタルペンを含む) |
Android搭載の電子ペーパーを比較!
最後にAndroid搭載の電子ペーパーを紹介しておきます
現在国内販売されている機種の中で特にオススメなのが「BOOX Nova3 Color」「Likebook P78」「BOOX Note3」の3機種。
カラー対応機種が欲しいなら「BOOX Nova3 Color」、安さで選ぶなら「Likebook P78」、大画面の機種が欲しいなら「BOOX Note3」を選ぶのが賢明です
※BOOXでできることは以下の記事にまとめてあります
スペックの詳細は以下のようになっています(スマホでお読みの場合には横スクロールしてください
製品名 | BOOX Nova3 Color | Likebook P78 | BOOX Note3 |
画面サイズ | 7.8インチ | 7.8インチ | 10.3インチ |
解像度 | 1872 x 1404 | 1872 x 1404 | 1872 x 1404 |
モノクロPPI | 300PPI | 300PPI | 227PPI |
カラーPPI | 100PPI | カラー表示に非対応 | カラー表示に非対応 |
RAM | 3GB | 2GB | 4GB |
内部ストレージ | 32GB | 32GB microSDで128GBまで拡張可能 | 64GB |
OS | Android10.0 | Android8.1 | Android10.0 |
ペン対応 | ○(4096レベル筆圧検知) | × | ○(4096レベル筆圧検知) |
ライト | フロントライト(寒色) | フロントライト(2色) | フロントライト(寒色及び暖色) |
厚さ | 7.7mm | 8mm | 7.1mm |
バッテリー | 3150mAh | 3200mAh | 4300mAh |
各機種の詳しい解説は以下の記事を参考にしてください
HarmonyOS搭載機種
2022年5月26日、中国の通信大手「華為(ファーウェイ)」から独自OSである「HarmonyOS 2」を搭載した「HUAWEI MatePad Paper」が発売されました
華為は米国との関係悪化に伴ってスマホ事業が苦境に立たされて以降、パソコンやスマートウォッチ等に力を入れていますが、今後は電子ペーパーにも注力するということなのでしょうか
本製品は4096段階の筆圧感知に対応した専用ペン「M-Pencil (第2世代)」が同梱されるのが魅力のひとつで、画面分割にも対応しています
あと、電子ペーパー端末としては珍しく指紋認証にも対応しています
知っての通りHarmonyOSではGoogle関連のアプリが使えないため多少不便かもしれませんが、ノート用・読書用として使う分には気にならないはずです
以下、HUAWEI MatePad Paperのスペックです
製品名 | HUAWEI MatePad Paper |
画面サイズ | 10.3インチ |
解像度 | 1872 x 1404 |
PPI | 227PPI |
RAM | 4GB |
内部ストレージ | 64GB |
OS | HarmonyOS 2 |
ペン対応 | ○(4096レベル筆圧検知) |
ライト | 32段階調節可能 |
厚さ | 6.65mm |
バッテリー | 3625mAh |